はじめに
不動産投資を始めてから、いろんな人に物件に関する相談を受けることが多くなってきました。
今日はその中でも、自分自身も勉強になったものをお話したいと思います。
昔から東京都心のお住いの方はご両親が土地を所有していたり、不動産を所有している人も多いかと思います。
ぼくの友人でもお義母さんが古い一軒家と駐車場を所有していているという人がいて不動産の運用について相談を受けました。
彼の家族は都心の一軒家を所有しており、今は賃貸としての家賃収入があります。ですが、一軒家だと家賃も高く空室になる確率もあがるため安定的な収入が得られないという問題がありました。
よくある運用のパターン
このパターンの場合、ひとつは空室のリスクはありつつも現状維持で収入を得ていく方法です。

この場合は追加でかかってくる費用は毎年の固定資産税や定期的にかかる修繕やリフォームにかかる費用です。特に後者の費用については築年数が古い場合はいろいろと不備も出てくるので維持していくだけでもかなりのコストになってきます。
もうひとつの方法はこの戸建てをマンションに建て替えし、そこからの家賃収入を得るという方法です。
土地を所有する人はこちらの方法を選択するケースが多いと思いますが、この場合は個人で金融機関でローンを組む必要があります。そうすると、家賃収入が増えてもその分ローンの返済分でマイナスされてしますので、現在得ている不動産収入を超える収入を得られるには数十年かかってしまいます。
例えば現在の一軒家から50万円の家賃収入を得ていたとします。これを1億円のローンを組んで、10部屋のマンションを建て、一部屋あたり8万円の家賃収入を得たとします。月に80万円の収入を得たとしても、毎月例えば50万円のローン返済が必要となると、月の収入は差し引きの30万円となり、今の収入よりも減ってしましまいます。
もちろんこれは将来の投資分が含まれていますので、ローン完済後は満額の80万円が収入となりますが、その物件を現在所有しているご両親のことを考えると申し訳ない気もしてしまいます。
将来を見据えて資産を倍にする運用方法
そこで、私がアドバイスしたのはこのどちらでもない3つめの方法になります。
それは、この土地を売却した資金を利用して複数の区分マンションを購入して運用するという方法です。例えばこの友人のお義母さんの不動産は東京の一等地にあります。そのような場所であれば売却することで2〜3億ほどの資金になるでしょう。それを元手に都内の不動産に分散して投資していくのです。

例えばこの不動産の売却で3億円の資金ができたとしたら3,000万円レベルの区分マンションであれば10件所有することができ、一件あたり10万円の家賃収入だとして100万円の収入を得ることができます。これは売却資金を全額キャッシュで購入する場合であり、これはこれで安定した収入を得るのに良い方法なのですが、この選択肢の利点はこのポイントではありません。
この選択肢の最大の利点はここからなのですが、その最大のポイントは管理会社を設立することでさらにレバレッッジを効かせられるということにあります。
管理会社を設立することで個人ではなく、法人としてローンを組むことができます。例えば、この法人の名義で上記3億円を元手にさらに3億円を低金利のローンで借り入れます。これで6億円分の不動産を購入することができるのです。
こうすることで、3,000万円の区分マンションを倍の20件所有することができます。もちろん半分はローンを組んでいるので純粋な収入としては、キャッシュ購入する場合(家賃収入10万円×10件)と同じ100万円なんですが、ローンで購入した物件10件分の家賃がローン返済後にさらに100万円入ってくることになり、現在の収入の100万円が数十年後には倍の200万円になるのです!これだけあれば悠々自適の生活が送れますよね。
さらにこの選択肢には税金上のメリットもあります。資産を相続する場合にはもちろん相続税がかかってきます。これが現金資産を相続する場合にはかなりの額になってきます。
例えば3億円を全額現金で相続する場合、基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を考えても、配偶者なし、子供ひとりで相続する場合、9,000万円ほど税金で引かれてしまう計算になります。
これが賃貸用の不動産で相続する場合はその評価額によって課税する金額が決まります。不動産の評価は路線価のほかにも人に貸している資産であることも考慮されるので、おおよそ額面の5〜6割程度で評価されます。なので、3億円の賃貸用不動産の相続であればおよそ1億5,000万〜1億8,000万円の評価額となり、その分1億円以上の金額が課税対象から外れるのです。
これだけではありません。上記で触れたようにこの方法では管理会社を設立することになるので、あくまで相続するのは不動産ではなく法人になります。しかも、会社を相続する場合にその評価額を算出する際に法人のローンを組んでいればバランスシート上に負債の項目として出てくるのでこの分は会社の評価額から引かれることになり、その分相続にかかる税金が安く済むのです。
もちろん、法人ですのでさまざまな項目が経費として計上できることも大きなメリットになります。
最後に
いかがでしたか?
このように不動産の運用方法には様々なものがあり、その方法によって大きく結果が変わってくるのです。東京都心に物件を持っていて運用方法をどうしたらいいかわからないという方は参考にしてもらえれば嬉しいです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました(*´∀`)♪